水魔女再考・5:圧倒的「共闘」不足

 2024/02/18 Sun

水星の魔女

水星の魔女 先日、姉一家の家へお邪魔した時、
義兄に「SEED FREEDOM は見た? 行く?」と聞かれたので、
「いやー、私まだ水魔女引きずってるから、今は他のガンダム見るのはやめとくよ〜」
と答えたら、「そんなに!?」と言われてしまいました。
(義兄は、水魔女はたまにちらっと見る程度だったらしい)
そうだよ、自分でもびっくりしてるくらいだけどね!

でも、聞くところによると、あの映画、
アスランがおもしろいことになっているらしくて(?)、
ちょっと気になっているんだよねぇ。
ただ、そもそも私、SEED はわりと最近(2021〜2023)再放送で視聴したものの、
あんまりそんなに、何というか、淡々と楽しんで終わったので、
こんな私がこのお祭り騒ぎに参加していいのかしら、
という引け目もあったりするのよね。
(当時の視聴メモ(↓)を掘り返してみたら、
 ほんとうにあっさり過ぎてちょっと笑ってしまった)

「機動戦士ガンダムSEED」

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ちなみに甥っ子は、この映画の公開に合わせてTV放映された総集編(?)を
録りためていたようなので、それで予習をしてから、
また義兄と一緒に FREEDOM も楽しんでくるんじゃないかなぁ、と思います。
その時はまた、感想を教えてもらおう。
ところで、SEED で思い出したことがあるのですが、
そういえば私、ミオリネさんは最終的にマリューさんみたいになるのかな、
と期待していた時期がありました。

まだ S1 の途中だった頃だったかなぁ、株ガンを立ち上げて、
まずは地球寮の子たちを社員にしたわけだけれど、
そのうちグエルくんも半ば強引に引き入れたり、
その結果、ジェターク寮生も入り浸るようになったりしてさ。
シャディクさんとは立ち上げ時にちょっと揉めたけれど、
もしかしたら手を組むことになるかもしれないなぁ、って思ったし。
そうやって、スレッタもミオリネさんも、寮とか科とか学年とか関係なく、
少しずついろいろな生徒たちと交流を深めていくのかな、と楽しみにしていて。

作品のテーマの1つは「親子関係の結び直し」だとも思っていたから
(監督は、これについては
 「描きたかったテーマが矮小化されてしまった」と話していたようですが)、
ラストバトルは、もしかしたら、
「親世代や既存の会社、ベネリットグループ」VS
「株式会社ガンダム(≒アスティカシアの全生徒)」で、
イメージ的には「ぼくらの七日間戦争」みたいな感じで、ドンパチするのかな、って。
私が知っている「ぼくらの〜」は、宮沢りえ主演の実写映画版のみですが。

んで、その時は、生徒のトップに立って戦艦を率いるのはミオリネさんだといいな、
マリューさんとかナタルさんとか、あとタリアさんとか、
ああいう感じに成長してくれるといいなぁ、とぼんやり憧れていたんだよね。
まぁ、そうはならなかったんですけれども。めそ。

でも、キビキビと指示を下す艦長・ミオリネさんと、
エースパイロットのスレッタ、そして御三家の男の子たち、とか、
チュチュ先輩にラウダくんにフェルシーちゃん、
そしてシャディクガールズたちみんなが一丸となって戦う姿、見たかったなぁ。
一応、あのクワゼロへの突入は、
制作サイド的には「共闘」を表していたのかもしれないけれど、
あんなんじゃ全然、物足りないですよ。

というか、そもそも、主役の女の子2人も含めて、
水魔女のメインキャラクターたちは、
ヨコの繋がりを広げられないまま終わってしまった印象があります。
放映当時からも言われているけれど、例えばグエルくんとシャディクさんとか、
もっとちゃんと腹を割って話し合えば、もしかしたら親友になれたかもしれないし、
そうでなくても、ビジネスパートナーとして支え合っていけたかもしれないよね。
お互いのいいところ、ダメなところ、好きなところ嫌いなところ、
いろいろありつつも長所を尊重して最大限活かすことができそう。

あと、本編のスレッタとミオリネさんは、
お互いの性質(役割に依存する&無意識に支配しがち)が
悪い意味でがっちり組み合って溶け合ってしまったことに対して、
彼らの場合はちゃんとそれぞれの個を保ったままでいられそう、
という期待や願望を込めた妄想なのですが、どうかなぁ。
エランさんというか、エランシリーズ(?)も、
もっとグエルくんやシャディクさんと絡んで欲しかったです。
そもそもエラン様の出自も結局よくわからないままで、
役目を終えた強化人士が「処分」されているのを知っていたのか、
エランさん(4号)に直接話していた時のように
そこらへんの真実をほんとうに知らされていなかったのか、
まず、そこを明らかにしてもらいたいのですが、
この点についてはまだ何の説明もされていないんですよね?

本編でも、例えば最終回とかで、
エラン様が秘密裏に助けていた4号と共に現れて、
ペイルのあのおばちゃんたちを告発したり、とか、
そういうラストだったら「ハッピーエンド」にも近づくし、
見ているこちらも納得できたんだけどなぁ。
そういう「共闘」も見たかったですよ。

先述した、「ミオリネが艦長になって親世代とドンパチ」妄想路線なら、
エラン様とミオリネさんの戦術会議とかも見てみたいなぁ。
ジェタークの技術でガンダムを安全な機体にして、
エランさん(4号)もエランくん(5号)も思う存分に戦えるようにしてさ。

子どもたちだけでも、そうやって、ヨコの繋がりを広げていって、
手を取り合っていく姿を見たかった。
本編では、その他いろいろと提示された課題や謎のほとんどを放置して、
辛うじて、タテの繋がりである親子関係のみに触れて終わって、
しかしながら、それが古くさい価値観に塗れていて、
ああああ、もう! いつまでたっても不完全燃焼だよー!
どうにかしてくれよー!!(じたばたじたばた)

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