まえがき
この「最終回感想」シリーズ、今回で最後にするつもりでいましたが、ちょうどタイミングよく(?)
MS(モビルスーツ)に関する新たな情報が明かされたりしたのと、
「そういえば、MSとかMS戦についてはまだあんまり語っていなかったな」
と気付いたのとで、予定を変更してそこらへんについてメモしておきます。
ただ、私はもともとメカやロボは好きだし戦隊もライダーも見ているけれど、
ものすごくミーハー的な視点で「かっこいい! すごい!」と楽しんでいるのみで、
そんなに難しい話はできないと思うので、そのあたりはご了承下さいね。
でも、初心者・素人ならではの感想って、自分が逆の立場にいる分野では、
とても興味深かったりすることも多いので、
これも、いつか誰かの何かにお役に立てるかも、と祈りつつ……。
シュバルゼッテ
まずは、これを書いている現在、いちばんホットな話題のシュバルから。私も、各話感想にて「『シュバルゼッテ誰が乗るんや』問題」は
何度も書いていたくらい、思い入れがあるので。
(ちなみにシュバルゼッテの略称、私は「シュバル」派ですが、
何となく世間的には「ゼッテ」の方が多数派な感じ?)
某誌掲載の形部さんのインタビューによって、
シュバルには当初、グエルくんが搭乗予定だったことが明らかになりました。
カラーリングも赤だったりしたけれど、
彼を「ガンダムに乗らなくても強いパイロット」として確立するために、
最終的には本編の「ラウダくんが乗る白い機体」へと変更されたとのことで。
うーん、やっぱりそうだったかぁ。
最終回放映直後から、
「ガンプラシュバルが、わりと早い段階で発表されていたにも関わらず、
物語の最終盤、本筋とは無関係の兄弟喧嘩のみで使われて消えるのは不自然」
と訝しむ声は多かったし、私もずっと不思議に思っていました。
- ガンプラのパッケージイラストが、
シュバルとキャリバーンで対になっている
- 「『盾』のエアリアルに対して『剣』のシュバルゼッテ」
(形部さんのツイートより)
- シュバルの異なる2種類のお顔が公開されている
(ガンダム(骸骨フェイス)&次世代コンセプトモデル(ジェタークフェイス))
(形部さんのツイートより)
- 実際に発売されたガンプラシュバルには、
作中では未使用のギミックが搭載されている
- ガンプラシュバルのパッケージのパイロット(ラウダ)紹介文に、
作中ではグエルの代名詞でもあった「御曹司」という表現あり
「ほんとうはグエルが乗って共闘するはずだったのを、急遽変更した?
『御曹司』の文字が残っていたのは、その名残り?」
という指摘もあちこちで見かけていたので、
今回明かされたこの「初期案」には複雑な思いです。
第23話放映後から最終回直前では、
「シュバルのおでこのシェルユニットを破壊して、
『ガンダム・シュバルゼッテ』から
『次世代コンセプトモデル・シュバルゼッテ』に改修して、
いよいよ次回、グエルくんが乗るんだね!」
とわくわくしていたのですが、それが成されず、
共闘すらしなかったあの虚しさは……ウウッ(思い出し泣き)。
ただ、私は、ラウダくんがガンダムに乗った……というか、
乗ってまでして兄さんに突っかかっていったことについては、
否定したくはないなぁ、と思っています。
「赤いグエル機としてのシュバル」はあくまで「初期案」で、
「白いラウダ機としてのシュバル」のことを、
「正史ではない」とか「本来は違った」みたいに表現したくない。
そもそも物語自体が終盤はしっちゃかめっちゃかで、
そういう意味では丸ごと「正史」扱いにはしたくない、と思っているけれど、
あの時の、あのラウダくんの想いは肯定してあげたいなぁ、って。
(もちろん、これは私個人のこだわりなので、他者様はどうぞお気になさらず)
……だけれど、でも、こんな話を聞いちゃったらさぁ、
やーっぱ「赤いグエル機としてのシュバル」、見たいよねぇ? 見たいよねぇ!!
お顔をジェタークフェイスに取り替えて、真っ赤にして、
「次世代コンセプトモデル・シュバルゼッテ」として売り出してもいいのよ?
すでにシュバルが世に出ているんだし、生産コストは抑えられるんじゃない?
金型(的な何か)とかは使い回しできそうだし。
あと、そもそも、あんな最終回直前でド派手な兄弟喧嘩&3年後には何故か離れ離れ、
という展開自体、どう考えてもおかしいので、
それこそ「本来は」もっと早いタイミングで喧嘩イベントがあったのではないかなぁ。
「グエル in ダリルバルデ(?)」VS
「ラウダ in ガンダム・シュバルゼッテ」で兄弟喧嘩&和解
↓
共同CEOの初仕事として、「ガンダム・シュバルゼッテ」を
「次世代コンセプトモデル・シュバルゼッテ」(非ガンダム化)に改修
↓
ラストバトルにてグエルが搭乗し、スレッタと共闘
(完)
……という流れだったら、私は大満足だっただろうなぁ。
あと、兄弟でシュバル1機を乗り継ぐ、というのも好きだけれど、
私はグエル&ラウダの兄弟共闘も渇望しているのと、
ディランザみたいに兄弟それぞれで同型機を乗りこなすのが
おそろいっぽくて微笑ましいので、
紅白の2機を同時に見たい、という欲も捨てきれません。
「クワゼロにて、あのたくさんのガンドノードが無人機だったのは、
グエルが思う存分に戦えるようにするためだったのでは?
(PTSDの発症を抑える&殺人の罪を犯させない)」
というご意見を先日見かけたばかりなのですが、
やっぱり当初の案では、ラストバトルはちゃんとバトルしていた可能性があるし、
あの場にいたパイロットが全員参加していたかもしれないし、
だったら紅白の2機のシュバルが共闘するところもあったかもしれないし、
んーんんん〜、あ〜、もったいなさすぎる!
ダリルバルデ&ディランザ
みんな大好き、ダリルバルデ!もちろん私の中でも大人気! です!!
初登場時は、グエルくんにとっては、
「家族への不信感・認められない悲しみ・敗北」
という苦い記憶ももたらしたかもしれないけれど、
第17話では人知れずPTSDと戦いながらAIとも和解し、
第20話ではそれを使いこなしていて、
彼自身の変化と成長を感じられて、すごくいいなぁ、と思います。
あと、ホルダー時代のグエルくんを最も長く支えていたのは
あの羽根付きのディランザだったと思うので、
第22・23話で久しぶりに出てきた時、ちょっとうれしかったんだよね。
それに、あのマゼンタの機体はド派手で可愛い。
あれはグエルくんの好みであの色にしたのかなぁ、
それともヴィムの指示だったのか。
後者だとしたら、もしかしたら、グエルくんが前髪をピンクに染めたのは
自分専用のあのディランザに寄せた可能性もあるんじゃない?
以前、特番にて公開されたジェターク家の過去設定や
田頭さんの祝宴イラストにて、彼の母親らしきピンク髪の女性がいるので、
母への思慕の念から来ているのでは、ともささやかれていますが。
あっ、でもそうか、ヴィムの方こそ正妻のことを忘れられずにディランザを、
っていう線もあるのか〜。
(グエル&ラウダそれぞれのお母様について、もっと情報ほしいなぁ!)
それから、ラウダくんのディランザも、
大型の斧(ヒートアックス)を装備させてゴツさを出しつつ
肩の丸いやつのおかげで可愛さも盛り盛りで、
この絶妙なバランスがたまらないよなぁ、と思っています。
ミカエリス&ファラクト
両者ともに、もう少し活躍しているところを見たかったなぁ。せっかくあんなにかっこいいのに、出番が少なくて残念です。
ジェターク社のMSがゴツくて丸っこいどっしり体型なのに対して、
この2機はシュッとしていてスマートで、素直にかっこいい。
ミカちゃんは西洋の騎士(ナイト)のような雰囲気があって、
「叶うならばミオリネをその隣で守りたかった」
というシャディクの本心も表しているのかな、
などと勝手に思いを馳せています。
ファラクトは、ちょっと悪者っぽい雰囲気が好きです。
足元というか、かかと周りのデザインがちょっと個性的だよね。
エランくん(5号)はちょっとしか乗ってくれなくて、淋しいな。
これも、クワゼロまで乗せてきたくらいだし、
もしかしたらラストバトルに参加した世界線があったのかも、
と思うと悔しくてならないよ。ギギギ……。
ルブリス&エアリアル
放映開始前の2022年夏に、ガンプラのイベント(?)で水魔女関連の展示品をざーっと見た時は、
いちばん心を惹かれたのはルブリスでした。
どちらかというとカラフルすぎるものよりも色数を抑えたものが好きなので、
ライトグレーに差し色がピンク、そしてウエストが絞られたデザインに一目惚れ。
そうそう、ピンクといえば、
このルブリスのカラーリング&番組公式ページのメニュー欄、
そしてスレッタのイメージカラーという符合から、
「スレッタの人格はルブリスAIに由来?」という説も、当初はやっていましたよね。
「エリィとルブリスAIの人格入れ替わり説」、私はけっこう好きだったんだけどなぁ。
エアリアルは、改修型もかっこよくていいのだけれど、
やっぱり初期の方が、可愛くてスレッタらしいな、と思います。
まぁ、改修型については、
「スレッタにさえ容赦のないエリクトらしくなった」といえば、そうなのかも?
キャリバーン
「パイロットの生命保護を一切担保しない設計」(公式サイトより)って、そもそも何でそんなヤバいものを作ったの?
そりゃコンペで負けるでしょうよ!
……というツッコミはさておき、実際に動いているのを見ると、
ライフルの先がお花みたいにパッと開いて、「魔女の箒」っぽくなっていて、
初見時はちょっと感動しちゃったんだよね。
かっこいい&かーわいい! って。
だからこそ、VSエアリアル(エリクト)戦が防御&回避に徹していて、
MS戦としてはいまいち盛り上がらなかったのが惜しいし、
スレッタに負荷がかかったままで終わったことも残念です。
結局、最後まで、スレッタ自身の素のパイロット技能が
わかりづらいままだったなぁ、って……。
ああ、あと、個人的には
「スレッタ in キャリバーン VS プロスペラ in エアリアル(エリィ)」
を見たかったなぁ。
「主人公が女性パイロット&その母親が黒幕かつパイロット」
なんて、ガンダムシリーズではもう二度と出てこない設定かも知れないのに!
あ、別にこれは母と娘で殺し合いをしてほしいわけではなくて、
あくまで対話として、拳で殴り合ってもよかったじゃないか、という提案です。
グエルくんが親殺しをしてしまった時から、
この可能性はかなり高いと思っていたんだけれども。
殴り合い云々はともかく、この母娘は対話できたのかどうか、
あの後、スレッタは母親に抱きしめてもらえたのかどうか、
実は今でも気掛かりなんだよなぁ……。
まとめ
作中で登場する各陣営ごとに、MSについてもデザイナーさんを振り分ける、というのは、とてもおもしろい試みで、実際、成功したと思います。
それに、今までガンダム作品はいくつか楽しんできたけれど、
こんなにMSの名前をしっかり覚えられたのも愛着が湧いたのも初めてで、
自分でもその点についてはちょっとびっくりしています。
素敵なデザインの子たちを世に送り出して下さって、
ありがとうございます!
(そして、たまに会う度にガンプラをいろいろ見せながら
楽しそうに説明してくれた甥っ子にも感謝です)
だからこそ、水魔女全体として、MS戦が少なかったというのは
心底もったいないなぁ、惜しいなぁ、という気持ち。
せっかく「決闘システム」や「御三家」という舞台装置があるのに、
それをフル活用しなかったのが不思議です。
決闘は、1対1や集団戦の他に、
球技でいうようなダブルス(2対2)とかも見てみたかった。
各寮のメインキャラには、それぞれパイロットキャラが複数いるので、
スレッタが直接関わらない決闘が、もっとあってもよかったし、
その方が「日常的に決闘が行われている学園」の裏付けもできて、
そんな狂った世界でトロフィー扱いされているミオリネに
今よりはもう少し、共感できたかも知れないのに。
……ただ、まぁ、物語の途中で
「決闘はMS戦に限らない」と設定が変更されたようで、
ここらへんについては触れないでおく方がいいのかなぁ。
いやー、でも、パイロット科のネームドキャラ全員について、
戦い方の個性とか、ざっくりしたランキングとか、
見てみたかったですよねぇ?
今からでも、過去のランブルリング回とか決闘エピソードとか、
スピンオフとして制作してくれていいんですよ??
私はガンダム作品初心者で、
「ガンダムはMS戦が全て」とまでは思っていないけれど、
それでも若干の物足りなさは感じているので、
もともとそれを大いに期待していた方々からすると、
不完全燃焼感はこの比ではないのでは、などと心配してしまいます……。