阪神・淡路大震災から28年。
この日はいつも、当時の記憶(2011年記述)を読み返すのが
習慣になりつつあります。
最近の自分は大きめの揺れを体験していないけれど、
いつ起きてもできるだけ落ち着いて行動できるように、がんばろう。
……と、震災つながりで、「すずめの戸締まり」のメモを。
実は見に行ったのはお正月休み中で、
ほわんほわんと余韻に浸っているうちに「水星の魔女」第12話の衝撃で
いろいろと上書きされてしまった状態なのですが。あわわ。
あっ、以下はちょろりとネタバレしていますので、ご注意下さいね!
公開前から「地震速報のアラームが鳴る」といった告知があったし、
わりと早いうちに甥っ子を連れて見てきたという義兄から
「(劇中で)けっこうがっつり震災のことやってたよ」と聞いてはいたものの、
いやー、ほんとだぁ、けっこうがっつり、でしたねぇ。
私自身は、3.11では、被害の大きかったエリアに直接の知人や親戚がおらず、
津波の恐怖もTVの画面を通してしか知らないけれど、
これ、例えば身近な誰かを亡くした方とか、怖い思いをした方とかは、
心の準備なしで見ると、ちょっとしんどいかもしれないなぁ。
後半とか、物語に集中する一方で、頭の片隅でそう考えてしまっていました。
でも、鈴芽(すずめ)(この名前、可愛い!)ちゃんが、
すごく明るくて強くて、いい子なんですよね。
悲しい経験をして、今でもそれをひっそり抱えているけれど、前向きで。
それに、この作品のいいところは、出てくる人がみんな優しくてあったかいところ。
ロードムービーでもあって、鈴芽がゴールに向かって突き進んでいく感じなのですが、
本人の一生懸命さと周りの応援とで、ついに目的を成し遂げる!
という王道的な気持ちのよさがありました。
そういえば、予告で見ていたあのかっこいいお兄さん・草太が
劇中の大半をあの椅子状態で過ごしたことには、ちょっとびっくり。
ああ、でも、イケメンさんとの2人旅だと、別に普通になっちゃうし、
あの足の欠けた黄色い子ども椅子のおかげで、
シリアスすぎる空気もだいぶ変わったし、
「滑稽さの中に見え隠れする不穏な空気」みたいなものも加わって、
いやー、これ、うまいなぁ。
それから、ダイジンの声が独特で可愛らしいな、と思っていたけれど、
声を当てているのは8歳の子役さんだったのですね! おおー!
7歳までは神のうち、っていうけれど、そんな雰囲気が出ていてすごくよかったです。
新海誠監督の作品は、「君の名は。」や「天気の子」では
「あれってどういうこと?」「これ何?」といった描写が多すぎて、
鑑賞後にあれこれ考察を漁って補完したりしていましたが、
この「すずめの戸締まり」は変に引っかかることなく胸にすとんと落ちてきて、
それもよかったなぁ。
私のことだから見逃している小ネタもきっと多いだろうけれど
しばらくは自分だけの純粋な余韻に浸っていようかな、と思います。
あっ、そういえば、これ、前2作に比べると
RADWIMPSの曲がかなり控えめでしたよね?
それも落ち着いて鑑賞できた理由の1つかも知れないです。
(いや、前2作の勢いには合っていたと思いますけれども)
そうそう、上の画像は入場特典でもらった小説本です。
こういうおまけ、うれしいな。