16年前の今日の早朝のことを、今でもよく覚えています。
自分の部屋のベッドでいつものように熟睡していましたが、
夢か現(うつつ)かわからない状態で
遠くの方で犬が吠えたり唸ったりする鳴き声に気が付きました。
最初は微かに聞こえる程度だったのが、どんどん吠える犬たちが増えていって
それらの鳴き声があっという間に近づいてきて
ウォウウォウウーウーウーキャンキャン、の大合唱になっていきました。
そこではっと目が覚めて「何だろう、ワンコが騒がしいな」と思った次の瞬間
下から突き上げるような揺れがドンッ!と来て、ゆっさゆっさと揺れました。
その時の名古屋の震度は、それほど大したものではなかったけれど、
わが家は集合住宅の上の方の階なので
その時も体感的にはけっこう強く揺れました。
ただ、揺れている最中は、揺れの強さよりも
揺れが収まる気配がなかなか来ないことが恐怖でした。
それまで経験したことがないくらい、長く揺れ続けたので。
直後はまだ被害の具体的な状況がよくわからなかったけれど、
少しだけ寝直したあと、朝ご飯を食べつつニュースを見て
すごい地震が起きてしまったのだ、と少しずつ理解をしました。
でも、理解するのと実感がわくのとは違うよね。
神戸に住んでいる父方の親戚が
家は全壊したけれど全員無事とわかってほっとしたり、
父がいろいろ荷物を持ってお見舞いに行ったり、
そういうことで少しずつ、変な話だけれど、
ああ、これは、ほんとうのことなんだ、と思うようになりました。
地震は恐い。
怖いけれど、起きてしまった時は、被害がなるべく少なくてすむように、
困っている人たちのところへ必要な物資や支援が速やかに届けられるように、
あと、自分自身が冷静に行動できるように、祈ります。
あ、いや、最後のは、ちゃんと、なるべく、がんばります。
……が、が、がんばれるといいなぁ。ううう。