毎週夢中になって視聴していた「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」が
ついに最終回を迎えました。
「全100話を分割することなく放映」って
ここ最近のTVアニメとしてはすごいことだと思うし、
東映アニメーションの不正アクセス問題でスケジュールがずれた分も
枠をずらしたり打ち切ったりせずにそのまま続けてくれたことには
一視聴者として心から感謝しています。
はー、しかし、終わってしまったなぁ……。
原作は未読で、旧アニメ版も全くのノータッチでしたが、
タイトルだけは知っていた当時、何も知らないくせに
「どうせ子ども向けなんでしょ」と勝手に馬鹿にしていた自分を
ぶん殴って叱りたいです。
すごくおもしろかった。
すごくいいお話だった。
敵も含めて、キャラがみんな、素敵でした。
しかしラスト、そうか、こんな終わり方をするお話だったのか。
主人公が行方不明のまま、なんて……。
でも、そういえば、ラスト以降のファンアートとして
ダイが描かれたものを今まで見たことがなかったんだよなぁ……。
(そんなに積極的に探したことはないけれど、体感的に)
普通に「勇者は世界を守りました、めでたしめでたし」で締めくくったなら、
例えば、レオナ姫とのその後とか、あれこれ盛り上がりそうなのに。
原作では続編の構想もあったというし、
アバン先生が主人公のスピンオフも現在連載中のようだから、
何年かかってもいいから、漫画なりアニメなりで、
またダイの新たな大冒険を見守ることができたら、とてもうれしいです。
こっそりと期待しています。
いやー、それにしても、ポップはいいキャラだったなぁ!
庶民としていちばん感情移入してしまったし、
彼の弱さ故の、ここぞという時の勇気とかかっこよさとか、
何だかんだでダイの親友で相棒なところとか、
ラブコメ要員としては主役なところとか、
魅力の詰まった男の子だったよね。
でも、ラストではマァム&メルルを連れての旅路が描かれていましたが、
あれっていいの? 大丈夫なの?
あと、クロコダインも好きだったなぁ。
あの大きなピンクのワニさんが
肩にダイとかポップとかチウなんかを乗っけている姿が
たまらなくツボでした。
ヒュンケルはかっこよかったですね。
だけど、それよりも、その不死身っぷりに笑ってしまうこともしばしばでした。
どこで見たか忘れてしまったけれど、
「クロコダインは単純にHPがタンク並みで、ヒュンケルはHPが1から減らない」
という解説(?)に「それだ!」と納得してしまいましたが、
もはや死ぬ死ぬ詐欺とも言われていましたよね。
それから、ハドラー。
序盤のいかにも小悪党っぽい印象が、ここまで変わるなんて。
彼の変化や成長、そして最期も見応えたっぷりで、
1人の人生(ヒトじゃないけど)に寄り添えた感じがして、
退場した後はしばらく淋しかったもんなぁ。
でも、彼の場合は、その後のヒムちゃん(ちゃん付け)の活躍のおかげで
これまた意外な方向から救われました(私が)。
こういう、「悪い奴は倒しました! はい、次!」ってだけじゃなくて、
敵も含めて、出会った人とか経験が残された人々の間で生き続けていく、
というのがしっかり感じられるのが、すごく好きだし、おもしろいです。
あっ、そうそう、ゴメちゃん!
ゴメちゃん、そんなにすごい子だったなんて!
そして、彼に対するダイの願いが
「友だちになって」とか「世界中の人々の心を1つに」とかいうあたりが、
まさにダイの純粋さを表していて、もう、ぶわっときちゃいますね……。
出会った時のはともかく、ラストバトル真っ只中だったら、
自分だったら「バーンを倒して」とか言っちゃいそうなのにね……。
バーン様も、いいラスボスだったなぁ。
すごく強いし、悪役にありがちな慢心とかもなくて、
実は小心者なんじゃないかってくらい用心深くて、
あと、子安さん(ガイの頃からずっと好きだよ!)の演技もすごかったですよねぇ。
そうそう、最後の最後でやってくれたキルバーンは、
声優さんがピロロも兼役されていたのですね。
いやー、いつもEDは余韻に浸りながらボケーッと聞いてしまっていて、
実はキャスト欄って毎回そんなにしっかり見ていなくて……。
でも、最終回まで明確な表示をされていなかったみたいだし、
そういうの、うまいなぁ、って思いました。
「原作完結済の作品を、スタッフさんが愛情を込めて本気で作った」
っていう気合いが毎回伝わってくる、素晴らしいアニメでした。
出会ってよかったと思える作品が、また1つ増えました。
キャストさんスタッフさん、豊かな2年間をありがとうございました!