だいぶ前に録ったままだった「蟬しぐれ」を、ようやく鑑賞。
原作は藤沢周平の小説で、過去に何度か映像化や舞台化されているようですが、
私はこの2005年公開の劇場版で初めて触れました。
藤沢氏が原作の、いわゆる「海坂(うなさか)もの」で
(架空の藩を舞台とした時代小説)、
これまでに鑑賞した作品と同様に
「わかりやすいハッピーエンド」ではなかったけれど、
これはもう、この作者の嗜好とか、世間一般が時代劇に求める傾向とか、
そういうものなんだろうな、きっと。
でも、いろいろな問題が解決されたのはよかったなぁ、と思います。
少女時代のふくちゃん(ヒロイン)が、とにかく可愛らしかったです。
その成長後を演じているのは木村佳乃なのですが、
これまた美しくて、切なくて、でも、芯の強さも感じさせて、きれいでした。
木村佳乃はバラエティなどで見かける親しみやすい雰囲気も
大好きな役者さんですが、
最近では「青天を衝け」の平岡さんの奥さんもチャーミングに演じてらして、
途中からはその役とも比較しながらこの作品を見てしまいました。
切ない余韻が残る物語でしたが、たまにはこういうのもいいですよね。