父の入院・3(意識回復)

 2020/10/25 Sun

父の入院

入院 母と姉が、午前中に面会へ行きました。
11時に現地集合と聞いていて、
病院から帰ったら母が私の家に寄ってくれるというので
それを待ちつつ、家事や片付けをしていました。

2時半頃に母が来て、
「おお、どうだった? お父さん、変わりなかった?」
と、正直あまり期待はせずに聞いたら、
「うん、あのね、……、意識、戻った」って。
「!! えっ、あっ、そーなの!?」
「少ししゃべれたの」
「そーなのォォ!?」

えー、だって、そんな、母からも姉からも
そんなの全然連絡ないままだったんですよ、それまで。
進展あったら一言くらい
メールとかLINEとかで教えてくれればいいじゃないですかー!
えー、えー、よかったぁぁ!

……とひとしきり大騒ぎした後、
母に今朝からのことを聞きました。

母が1人で駅に向かう途中、構内で病院から着信があったことに気付いたそうで。
「折り返しお電話下さい」という留守電を聞いて
父の容体が急変したとか何かあったんじゃないかとどきどきして、
電話のかけ方がわからなくなってしまったそうで
(着信履歴から折り返す、という小技を知らなかったそうです)
(後で説明しておきました)、
優しそうなカップルに声をかけて助けてもらいつつ
番号をぽちぽち押して何とか病院に繋がったとか何とか。

そうしたら、
「朝、意識が戻られたので、
 一般病棟に移った時に個室と大部屋のどちらがいいかお尋ねしたら、
 大部屋をご希望でしたが、よろしいでしょうか?」
とのことで、つまり、会話できる状態になったことが発覚!
でも、過去に骨折や胃ガンで入院した時は個室だったし、
直に本人に確認しよう、と思いつつ病院へ移動したそうで。

ICUで姉と合流して、父のところへ行ったら、
まだぼんやりしていたものの、母や姉のこと、ちゃんとわかってくれたそうで。
そして、「淑乃はいないの?」と言ったんだとか!
そっ……、そーだったのォォ!?

危機を脱して、容体も安定したということで、
明日にもICUを出ることになって、それはとてもめでたいのだけれど、
ここで1つ、問題が。

たぶん、どこの病院でも同じだと思うのですが、
今、コロナの影響で、入院患者へのお見舞いや面会は
基本的に禁止されているのですよね。
ICUに入っているうちは、処置中などのタイミングで待たされることはあるものの、
実質的には申請すれば会わせてもらえるのですが。

つまり、比較的自由に面会できるのは
明日、病室を移る時までに限られてしまって、あわわわわ!
母は、明日の朝、一緒に病院に行こうかと言ってくれましたが、
先週金曜の父が倒れた当日に突然欠勤したばかりだし、
金曜&月曜は仕事の多い日なので、
「アタシ、今から行ってくる!」と決意。
病室を移動するという日の朝に行っても、何だかバタバタしちゃいそうだし、
これでもう、退院するまで会えないかもしれないなら、
今日、今、行くしかない!

私、父にとってはアイドルなんですよ。
自分で言うとアホみたいですが、事実なんです。
「淑乃はいないの?」って言われちゃったらもう
行くしかないじゃないですか。
(会いに行くアイドル)

そんなわけで、急遽、出かける支度をしつつ洗濯物を取り込みつつ
母から父の様子などを聞いていました。

母が改めて、今後の病室について個室か大部屋か聞いたところ
「個室」って。やっぱりね。
と言うか、看護師さんが聞いてくれた時は
まだまだぼんやりしていて、よくわかっていなかったかもね。

久しぶりに父と話ができて、母も姉もほっとして、
やっとまともな食欲が湧いてきたので
お昼は病院の近くの中華のレストランに行ってきたそうです。
(ていうか、そんな余裕があるなら私に一報メールして下さいよ!)

「お葬式どうしよう、とか、お母さん考えちゃってたのよー」
と言って笑っていましたが、うん、まぁ、私もちょっと覚悟してましたよ。
とにかく、早く会って確かめたい、と思ったので、
母が帰った後に私も病院に向かったのでした。

病院に着いたのは4時頃だったかなぁ。
ICUの入り口でナースステーションに電話したら
「今朝も来られましたよね……?」と訝しがられてしまいました。
「あっ、はい、母と姉は先に面会していて、私、妹の方なんです、
 意識戻ったって聞いたので、
 ここ(ICU)を出たらもう退院まで面会できないと思ったので……!」
と焦ってしゃべったら、
「そうだったんですね〜」と案内してもらえました。

父は、最初にいた奥の方の病室から、入り口に近い部屋へ移されていました。
ベッドの頭側が起こされていて、
仰向けではなく深くもたれたような姿勢になっていました。
ぼんやりしているような、うとうとしているような様子だったけれど、
看護師さんが「下の娘さん、来ましたよ」と声をかけたら
目を開けてくれました。

まだ麻酔が抜けきっていないのか
もしかしてやっぱりしんどいのか、
まだまだ夢うつつ、といった状態で
話す声も弱々しくて小さくてゆっくりだったけれど、
私のことをちゃんとわかってくれました。

会ってしばらくしたら、むせるようなぐずるような様子になって、
「ティッシュ取って〜」と言われたので
口元に当ててあげたら、ちょっと痰を吐き出していました。
もしかして、私の顔見て、泣いちゃったのかな。

看護師さんによると、父は、お昼にシチューを食べたそうです。
えっ、あんな、一昨日はあんなにヤバイ状態だったのに、
ちゃんと、口から!?
「急にたくさん食べても負担になってしまうので、
 腹六分目くらいで下げてしまったんですけどね〜」
と説明を受けましたが、えええ、いやー、すっごいな!
「お父さん、すごいね!」と言ったら
「少〜しだけな〜……」と答えてくれました。わはは。

「今、あんまり寝てしまうと、夜に眠れなくなってしまうので、
 できるだけ話しかけてあげて下さいね」
と言われて、そのまま放置してもらえたのですが、
うーん……、お父さんと話すこと、特にないな……!(ええー!)
生きて、動いてるところを見て、満足しちゃったというか、
まだしゃべるだけでも大変そうだし
このままうとうとさせておいてあげたいな、とも思って。

もしかしたら、父はまだ、この先は面会はできなくなることを
よくわかっていないかもしれないので、
ショックを与えてはまずいかと思って、
「淑乃も仕事あるだろ? 無理して来んでもええからな」
と言われた時も「うん、ありがとう」と流してしまいました。

結局、40分近く、父の病室にいたかなぁ。
すっかり外も暗くなっちゃったし、明日からまた仕事だし、
父に声をかけて、帰宅しました。

母や姉に、父がお昼にシチューを食べたことを伝えたら
私と同じようにびっくりして、喜んでいました。
ごはんを食べられるようになったら、父の回復はきっと早い!
退院までどれくらいかかるかわからないけれど、
少しずつでももとの身体に戻れることを祈っています。

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桜衣淑乃(SAKURAI Yoshino)
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