「時空の旅人」

 2024/08/04 Sun

エンタメ

映画 「時空の旅人」

少し前に録っておいた「時空(とき)の旅人」を鑑賞。
1986年公開の作品で、原作は70年代の眉村卓の小説、とのことです。
眉村卓って、何か聞いたことあるお名前だわ。
ただ、さっきちらりと Wiki を見ましたが、
原作とこのあのメーション映画では、設定その他、だいぶ違っているみたい?

録画と試聴のきっかけは、
学生の頃にとある先生がこの作品を好きだと言っていたから、です。
でも、記憶がおぼろげで、小・中・高・大のどの時期のことだったか、
それすらもわからない状態で、うーん、何の先生だったんだろう……。
落ち着いた、控えめな雰囲気の女性の方で、
「タイムスリップした女の子が、森蘭丸に恋をするんだけど……」
と紹介して下さったのですが、それしか覚えていないんだよねぇ。

そして、実際に自分もこの作品を見てみて、
「あの先生は、これを恋物語ととらえたのだなぁ」
と思ったのでした。
あ、いや、これは別に、非難しているとかそういう意味ではないですよ。
テコ(ヒロイン)の恋愛要素、大事だよね。
ただ、切ないなぁ、とは思いつつ、
彼のことを、戦時下のあの少年の生まれ変わり(の本家)と思い込んでいて、
そこがいかにも恋する乙女、って感じで可愛らしいのだけれど、
諸手を挙げて応援できない部分があるんだよなぁ。

でも、最終的にもとの時代に帰されて、
タイムトラベルの記憶を失ってからも、
覚えのない小指の傷に思いを馳せる、というラストはけっこう好き。
こういうの、ありきたりだけれど、やっぱりいいよね。

そもそもの物語の発端でもある未来人であるジロは、
無事に自分の時代へ戻れたのか、
そしてまた、クタジマさんの意志を継ぐことができたのか、
それについても語られることなく終わったけれど、
語りすぎるよりもよっぽど雄弁で、余韻も残るし、私は好きよ。
「過去は変えられないし、歴史を変えるのもタブーだけれど、
 未来は変えていける」
というのは、実際そうだなぁ、と思うから。

ところで、日本史の分岐点として、一般的に、
織田信長と坂本龍馬の名が挙げられることが多いように思うけれど、
この作品においての、信長と核戦争の関係性がよくわからなかったよね。
「信長存命ルートの日本」もしくは「龍馬存命ルートの日本」、
どちらもとても興味があるけれど、
核戦争は、最終的にはどちらも起こりそう、って思っちゃう。

いやー、だって、今、この現実を見ていると、
そんな、たった1人の存在の有無で左右されるような問題じゃないでしょ、
って思わされたりしませんか?
エンタメはエンタメとして割り切って楽しめばいいし、そうしているけれど、
最近いろいろ起こりすぎて、没入できなくて辛い。悲しい。

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桜衣淑乃(SAKURAI Yoshino)
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