劇場公開時も、先日の地上波初放送の前後でも、
何やら物議を醸し出していた「トイ・ストーリー4」。
「そんなにひどいの?」と、むしろ期待して録っておいたものを
一足遅れて視聴したのですが、私、最後までけっこう楽しめてしまったのですが……。
そんなにダメでしたかね、これ……?
ネット上に流れてきた否定的な意見をいろいろ見て、
あー、そうかぁ、そういう見方もあるのかぁ、くらいは思ったけれど、うーん……。
ウッディが最後にボニーや仲間たちと別れたことについては、
新しい生き方ややりがいを見つけたんだな、と素直に受け止めてしまっていました。
「おもちゃは持ち主に尽くすべき」というのは、まぁ、美しいけれど、
「ボニーに今、必要なのは、自分じゃない」という、
おもちゃにとっては辛くて悲しいかもしれない事実を受け止めたんだな、
それって、すごいことだな、と思います。
あと、アンディと一緒にいた時は自分が仲間たちのリーダーだったけれど、
今は別のお人形さんが以前からみんなをまとめていて、
ついつい仕切ってしまいそうになる自分としては
やっぱりやりにくい部分も多かったのでは、と。
ボーは、もう、ものすごくたくましくなっていて、
そこも炎上のタネだったようだけれど、
おもしろかったし、戸田恵子さんだし(すきすき!)、個人的には全然オッケー!
ウッディが彼女たちと生きる道を選んだのは、
「持ち主よりも恋人を選んだ」という部分も少しはあると思うけれど、
彼女の生き方(他のおもちゃを助ける、守る)に共感したんだろうな、って。
ギャビー・ギャビーは、前半ではちょっとホラーっぽくて怖かったし
いかにも敵役・悪役、って感じでもあったけれど、
「誰か一人の持ち主に尽くしたい、大事にされたい」という願いは
アンディとの大切な思い出をたくさん持っているウッディだからこそ
叶えてあげたいと思ったんだろうなぁ。優しいね。
「おもちゃたちが動きすぎる」「車の運転にも干渉しすぎ」というのは
私もちょっと思ったけれど、
非常事態だったからみんな必死だし、
あの場にウッディがいたらもう少しスマートにやれたかも、と思います。
でも、そもそもおもちゃがこっそり動き回る、っていう世界観だし、
そこ、そんなに引っかかるかなぁ?
ただ、でも、私がこの映画を楽しめたのは、
ヒトに対してもモノに対してもわりとドライなタイプだからかもしれません。
縁が切れても「お互いに必要ではなくなったんだな」と
あんまり悩んだり落ち込んだりしないし、
いらなくなったモノはバンバン処分しちゃうし。
このシリーズから「おもちゃと人間の絆」というテーマを
深く感じ取っていた方にとっては、納得のいかないお話だったのかもねぇ。
ああ、でも、私も1つだけ、引っかかったというか、気がかりな点がありました。
ボニーがラストで、また新しく、スプーンだったかナイフだったかな、
おもちゃを手作りしていたけれど、
もしかして幼稚園で、人間のお友だちができないのかな、大丈夫かな、って。
幼稚園も学校も、行きたくないならいかなくていいよ、
友だちも無理して作らなくていいよ、
とよそのオバチャンとしては言ってしまいたいけれど、
親としては不安だし、仕事の都合とかもあるよね。
でも、工作にのめり込んじゃうくらい、
ボニーにとっては幼稚園が苦痛の場だったら可哀想だな、って。
心配しすぎかしら、でも、大丈夫かしら……。