先日録っておいた「聲の形」を鑑賞。
劇場公開当時、この作品全体ではなく
設定や展開に対する厳しい意見をたくさん見てしまって、
逆にそれらによって興味を引かれつつも
見るのをためらってしまっていました。
見る機会を得られて、ほんとうによかった。
いじめとか、障害とか、自殺(未遂)とか、
原作は未読で前知識のほとんどない状態で見るには
内容が盛り沢山すぎてびっくりしたけれど、
私は嫌悪感とかは抱かなかったです。
ただ、まぁ、小学生時代の硝子ちゃんが
補聴器を8個(だったっけ?)、金額にして170万(?)もダメにされるまで
おうちの人がよく黙っていた(?)なぁ、とは思ったなぁ。
硝子ちゃんが自分の過失だと言い張ったのかもしれないけれど、
自分が親だったら、1つ目……はともかく、
2個目で不審に思って学校に連絡しますが……。
あと、硝子ちゃん&佐原さん側からすれば
主人公だけではなくあのグループ全体が加害者じゃないのかなぁ。
そんな人たちと、また会って一緒に遊んだりしたいと思うものなの?
って、そこに引っかかると物語が展開しないのはわかるけれど、
まさに「ファンタジー」になっちゃってるなぁ、とは思いました。
「いじめの被害者が加害者に恋をするなんてありえない」
という意見を当時も目にしましたが、
これについては、うーん、普通はないと私も思うものの、
硝子ちゃんが当時考えていたこと、今感じていることは
あんまり詳細に語られないままだったのと、
とにかく硝子ちゃんが寛容すぎるのとで、
そういうこともあるかもしれない、ぐらいには思っています。
そうか、私は、この作品に対して
嫌悪感は抱かなかったけれど、
違和感はあちこちに覚えちゃったんだなぁ。
原作だともうちょっと丁寧に描写されているらしいので、
いつか読んでみたいです。
デリケートな題材をいくつも取り込んでいて、
なかなかチャレンジングだなぁ、と思う。
自分にとっておもしろいかどうか、好きか嫌いかはともかく、
そういう作品を世に出す人たちのことは尊敬しています。