救急搬送されて以来お世話になっていた大型病院から
自宅近くのやや小ぢんまりとした総合病院へ、
父が転院しました。
自宅近くのバス停で母と、転院元の病院ではさらに姉と合流し、
病棟のはしっこの談話室にてしばらく待機していたら、
担当の先生が最後のごあいさつに来てくださいました。
前にも聞いたけれど、
搬送された当初は、あまりにも状態が悪くて、
もう助からないのでは、って思ったんだって。
「回復されて、よかったです!」って。
あと、現時点では、一応、トイレには1人で行けるようになったって。
「それは、伝い歩きで? 付き添いだけで大丈夫、ってことですか?」
と母が聞いたら
「伝い歩きではない、ですねぇ。
付き添いというか、見守りで大丈夫、って」
って。
えっ、あっ、ほんとに!? すごいね!?
まぁ、もしかしたら時間はめちゃくちゃかかるのかもしれないし、
病院内のトイレは手すりとか支えになるものがいっぱいだからこそ、
なのかもしれないけれども。
ああ、でも、先生のお話では、
「今後、退院が決まった時には、
自宅へ帰るか、施設へ入所するか、判断が必要になると思います」って。
あっ……、ああー、施設、そうかぁ……。
ついつい、「あとは回復するだけ!」みたいな気持ちになっちゃっていたけれど、
単純な怪我とは違って、どこに限界があるか、
まだ誰にも、お父さん自身にすら、わからない状態だもんねぇ。
ものすごくゆっくりでも、杖が必要になっても、
自分で歩けるくらいにはなってくれることを勝手にイメージしていたけれど、
うーん、どうなるのかなぁ……。
そんなこんなで、先生との最後の面談は終わって、
先に母のみが父の病室に呼ばれて荷物の片付けを始めたり、
姉が会計窓口へ費用の清算をしに走ったりしていました。
しばらくすると、ようやく、
あらかじめ頼んでおいた介護タクシーのスタッフさんとともに
車椅子に乗せられた父が登場。
前に動画で見た時よりは、少しだけ、しっかりした感じというか、
身体に厚みが出て来たようにも思いましたが、気のせいかな。
でも、当たり前だけれど、すっかりおじいちゃんっぽくなっちゃったかなぁ。
でもでも、弱々しい感じは少し薄くなっていて、それはちょっとほっとしました。
手続きなどの都合で、私と父とスタッフさんだけで
先に1階の玄関手前でしばらく待機していたのですが、
その間に、昨日作ったお守りを直接渡すことができました。
先ほど、父の着替えを手伝った母から
「お父さん、あんまり腕が上がらないみたい」と聞いていたけれど、
お守りを見せたら喜んでくれて、自分でパジャマの胸ポケットへ
スムーズな動きでしまっていました。
もっと、手や腕がぶるぶるしたりガクガクしたり、するのかなぁ、
とも思っちゃった、っていうか、入れてあげようかと思っているうちに
すーっと、すーっと、ね。
その後、介護タクシーに私以外のみんなが乗り込んで、
転院先へと出発していきました。
そうそう、介護タクシーって初めて実物を目の当たりにしたけれど、
車椅子を乗せる、あの、リフトとか、設備がすごいな! かっこいいな!
私は仕事の都合でそこで見送ったけれど、
姉や母からの情報によると、
転院先に着いてからも打ち合わせなどで大変だったらしいです。
あれー、そうなんだ、
私はてっきり、細かい話し合いは事前にあらかた済んでいて
当日の今日は何か同意書とかにサインしてあいさつして終わり、
くらいの軽いものだと思っていましたが。
今回の父の場合は、治療ではなくリハビリ目的の入院で、
最大で60日までしか入院できない決まりになっているそうで、
年末年始も挟む関係で、
「退院目標:30日後」というのを設定されてしまったそうで。
えっ、あっ、そうなんだ……??
いやー、私も、年内に帰れたらいいなぁ、とは思っていますが、
一応、歩けるくらいにはなってもらわないと
うちに帰っても父自身が困るだけだし、
1ヶ月でどれくらいの状態になるか、まるで未知数なんだけどなぁ……。
ちなみに、打ち合わせに同席した姉は、
「60日間フルに使って、杖使ってでも歩けるまでリハビリさせて下さい!」
って主張してきたそうです。
うーん、そうだよねぇ、中途半端にリハビリしても意味ないよねぇ……。
あと、介護保険の申請を勧められたそうで、
母は今後もしばらく役所へ行ったりして忙しくなりそうです。
そうか、なるほど、そういうのも必要になってくるのね。
何となく、転院したら、あとはリハビリがんばってもらうだけ、
みたいな楽観しているところがあったのだけれど、
大変なのはむしろこれからなのかもしれない。
父にも母にも、なるべく負担が少なく、
毎日楽しく過ごせるようにしてもらいたいけれど、
いろいろ勉強しないといけないかもしれないです。
私も、できるだけのことをがんばろう。